東欧の手仕事

何世代にもわたって受け継がれている誇りある職人の技術。

 

そもそもドールバギーの材料である「柳」とは?

日本で「柳」というと、シダレヤナギを想像される方が多いのではないでしょうか。私も緑の葉を風に揺らしながら川沿いに生えているイメージでした。

ところがドールバギーに使われている柳は大きな木ではなく、細い地面から真っすぐ生えています。木というよりも、太い草をイメージした頂いた方がいいかもしれません。

馴染みのあるラタンよりも固く丈夫なところが特徴です。

彼らの地域では今も柳を使って家具やカゴを手作りして生活に取り入れています。神聖なものであると同時に生活になくてはならないものとして親しまれています。

 

 

 柳を育てて収穫する

柳は自然に生えてくるわけではなく、収穫するまでに長い道のりがあります。

広大な大地に柳の苗木を植えて、土壌に気を配りながら雑草を抜いて通気がよくなるように手入れをします。

野菜や果物を育てる事と一緒ですね。

柳は霜に弱いので、冬は特に手間がかかるそう。

 

 

 

 

柳の葉が完全に落ち、新芽が木質になった後に収穫されます。

機械の芝刈り機で刈り取られたあと、柳は一本一本人の手によってチェックされます。品質を評価し、サイズに応じて選別し、重さを量って5kgまたは10kgの束に束ねます。

 

 

大型ボイラーで最大6時間かけて茹でられ、冷めたら特別な機械で皮を剥きます。少し前までは原始的な道具を使って一本一本手作業で皮をむくのが一般的だったことを思うと、気が遠くなりますね。

 

 

樹皮を剥いだ後は、柳を木枠の上で最長 3 日間乾燥させます。

そしてようやく「織り」の作業が始まります。

 

 柳を編む

柳を水に浸して柔らかくしてから方に合わせて、ひと織りひと織り丁寧に織られていきます。簡単に見えますが、均等に織りあげていくには熟練の技術が必要とのことです。

 

 

 

ドールバギーに欠かせない車輪も手作業で組み立てられています。

子どもが触っても安全なように、車輪や持ち手は滑らかに仕上げられています。

 

 

そして、内側のカバーやクッションも全て手作業で作られています。

 色見や生地の素材などはデザイナーの方と相談して、丈夫さとデザインにこだわって作られています。

 

 

ようやく完成したドールバギー。

「植栽から時間も手間もかかるけど、子供の笑顔を見るとそれを忘れさせてくれるね。」と職人さん。

 子どもの笑顔のパワーは世界共通ですね。

 

 

 

伝統的なかご細工が完成するまでに手間と時間がかかる為、担い手が少なくなっているそうです。

この美しい伝統技術を受け継がれるように、Lovelybuggyはドールバギーの魅力を発信し応援してまいります。